みつめてナイト ソフィアの強さ

これはあくまで僕個人の感想であるので、人によっては不快に思うかもしれないし、それは違うと思われるかもしれない。
その点をご了承いただいてお読みください。

ソフィア

・まず初めに
みつめてナイトの中でも、ソフィアはかなり好きなキャラである。
誰が一番と決めることは出来ないが、胸が苦しくなるような思いをしたのは、ソフィアのストーリーをプレイした時だった。
それだけソフィアというキャラは、自分の心に強く深く響くキャラだった。
だからこそ、一つだけ引っかかってしまう点がある。

ソフィア

・ソフィアについて
詳しくはキャラ紹介を読んでいただくとして、簡単にまとめると、
親が決めた婚約者を嫌だと思いつつも、家族の為に自分の気持ちに嘘を付いている。
そして、そんな自分が嫌で変わりたいと思っている少女。

ソフィア

ソフィアにとってのゴール、エンディングとはなんだろう。
それは「そんな自分を変えること」だと思う。

では、ソフィアのエンディングで彼女は変われたのか?
ここは解釈が分かれる点だが、答えは否だと思う。
彼女は変われなかったのだ。
最後の最後で、ソフィアは変わることができなかった。

エンディングで、主人公が迎えに行き、結婚式から逃げ出した彼女。
ようやく自分の想いに素直になれた。
一見変われたようにも捉えることができるエンディングだが、本当にそうだろうか。

ソフィアの行動はあくまで受け身。
主人公が迎えに来たから、結婚式から飛び出したのだ。
では、仮に迎えに行かなかったら? 彼女はそのまま式を挙げていたのだろう。

ジョアン

・変わる為には
僕は思う、自分を変えられるのは自分自身だけであると。
自ら行動を起こさなければ、本当に変わることは出来ない。

自ら行動を起こす、それはなんの保証もないのに一歩を踏み出す勇気。
相手がどう思うとか関係なく、自分の意思を貫く。
その不安や恐れを乗り越えてこそ、人はようやく変わることができる。

では、ソフィアはどうだったのか。
彼女の行動には保険があった。
主人公が迎えに来たら、彼と共に行こう。
もし迎えに来なければ、このまま家族の犠牲になろう。
これはどちらに転んでも、一定の保証がある。
家族と主人公の両方を失うことはない(本人は不本意ではあるだろうが)

主人公が自分を受け入れてくれるかどうかもわからない、家族も愛する人も両方失い一人ぼっちになるかもしれない。
それでも愛したい、彼についていきたい。だから自らの足で踏みだす。
これが出来た時、今までの彼女から変われたと言えるのではないだろうか。

・美幸の話
思えば、美幸はそうだった。
彼女はきっと断られると思っていた。
変な事ばかり起こる自分なんかと、一緒に居てくれる訳ないと諦めていた。

美幸

それでも、思いを伝えずにはいられなかったのである。
幾多の不運が降りかかろうとも、全てに立ち向かったのである。
主人公が自分を愛してくれると言う保証も無いのに。
どれだけ勇気がいる行動だったのだろう。

美幸

勿論、ゲームも舞台も違うので比較することは出来ないのだが。

・ソフィアの強さ
ソフィアは芯の強い娘である。
それは彼女と触れ合っていくうちに伝わってくる。
だから、ソフィアはちゃんと変われるはずなのだ。
たとえ主人公が迎えに来なくとも、式を飛び出して主人公の元へ向かう、それができたはず。

ソフィア

こういうエンディングではいかがだろう。
ソフィアの元へ向かう主人公。
教会の近くまで来た時に、向こうから駆けてくる人影が… ソフィア!

ソフィア

仮にこうだったとしたら、彼女は変われたと言えるのではないだろうか。
迎えに来てもらわなくても、自分一人の力で走り出した。
それは間違いなく今までの彼女ではない。

・まとめ
エンディングでソフィア自身が言っている。
自分じゃ何も変われない 自分じゃ何も成せない。
誰かに手を差し伸べてもらわないと、前に踏み出せない子供。

ソフィア
ソフィア

僕はそうは思わない。
ソフィアは変われる、自分一人で変わることができる。
誰も手を差し伸べなくても前に進める。
芯の強い人間であると。

この一点だけがどうしてもひっかかってしまって、ソフィアについてはモヤモヤした気持ちをずっと抱えてしまっている。
大好きだからこそ、ここまで気になってしまうのかもしれない。
一言で言うと「拗らせている」のだ。

ソフィア

以上がソフィアに対して抱えているひっかかりである。
かなり個人的感情が入っているので、自分の思うソフィアとは違うという方も居るだろう。
解釈は人それぞれであるので、同じゲームをプレイしても感じ方は千差万別である。
それが顕著に表れるのも、恋愛ゲームの面白さと言えるだろう。

ⓒKONAMI. ⓒRED.


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