中編
主人公の不用意な言葉で様子が変わってしまった都子。
口数が少なくなり、暗い色の服を好み、怪しい魔術を行っている様子。
以前と同じようにお弁当を作って来てくれるも、中身は主人公の嫌いな物ばかり。
楽しそうに話していた小さい頃の思い出も、何も覚えてないと言う。
そんな都子を気にしつつも、今まで通り接する主人公。
様子のおかしい都子だが、二人で出かけることを拒むことは無かった。
うさぎの傷はますます増えていったが、少しづつ何かが変わり始めていた。
それから暫く経った帰り道。都子が河川敷で探し物をしていた。
都子が探していたのは、取れてしまったうさぎの右目のボタン。
主人公は覚えていなかったが、幼い頃主人公が都子にあげた思い出のボタンだった。
一緒に探すもなかなか見つからず、見つけるまで帰らないと言う都子。
そんな都子に主人公は、自分の制服のボタンをちぎって渡す。
主人公は都子との思い出を覚えてはいなかった。
でも、だからといって、都子への気持ちが無くなったわけではない。
都子にもそれが解り始めていた。
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